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SCENE７ 元ワールド・ポーターズビル５階 レストラン跡
５階にある、広いレストランだったと思われる場所。その上方の空間にいくつものホログラム・スクリーンが浮かび上がり、ビル内の様子を映し出している。
この、昔ワールド･ポーターズと呼ばれたビルは、駐車場の棟と店舗の棟が分かれて建っていたらしい。マンバの部下のうち、レイラ達４人以外は駐車場棟に待機しているようだ。
スクリーンの中の一つ、侵入者達が徐々に進んでくるのを追っている映像に、マサヤの視線は向けられた。隣ではトムソンも同様にしている。
離れた場所ではマンバがまるで映画でも観るように楽しそうな顔をしていた。更に奥にはニノミヤがいて、相変わらず機器を操作している。
映像で見たところ、１０～１５人ほどの武装した男達が店舗棟１階の片隅を進んでいた。その前に、突然大男が現れる。
ドラガだ――。
ハッとなる男達。さすがに動きはよく、すぐに散開して広がると、それぞれが銃を構えようとする。
その一瞬前にドラガはサブマシンガンをサッと取りだし乱射した。
武器までダイゴと似てる……。
息を呑みながら見守るマサヤ。トムソンが表情を強張らせていくのがわかった。
敵は怯んだものの、何人かはなんとか撃ち返している。だが、ドラガは巧みに、そして素早く動きまわり躱し続ける。
３人の敵が銃弾に倒れた。他の連中が慌てて階段を上っていく。
追うかと思われたが、ドラガはその場で仁王立ちしたままそれを見ていた。ニヤリと笑ったような気がする。
敵が上った先――２階フロアの様子は別スクリーンに映し出されていた。
武器を手に用心深く進む男達。だが突然立ち止まり、キョロキョロとし始めた。微かに音が聞こえる。いや、音楽……激しいビートが響いているのだ。
フロアの片隅に突然スポットライトが当てられた。そこに男が立っている。
ラックだ――。
侵入者達に向かって満面の笑みを浮かべていた。
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