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夜、ケンノエは車を駆りて帰路につこうとするが前方から車が来る。
「ぶつかる!!」
ケンノエは急ブレーキをかけた。
そんな時車からヌッと怪しげな男が現れた。
「おいお前なんて運転してんだ車から降りろや」
男は鉄パイプを持ち出していた。
(それはお前だろうが、そうかコイツ当たり屋だな?逃げて通報しよう)
そう思い車を発進させる。
そんな時別の車が現れてその後ケンノエは意識を手放した。
ーーーー
「………はっ!」
ケンノエが次に目覚めた場所は病院だった。
「痛た……事故ったのか俺………」
ケンノエは痛みを感じて手当てされているのを確認する。
しかしおかしな事に事故ったと言うのにミールが見舞いに来ない。
(どうしてミールが見舞いに来てくれないんだ?それどころか家族も来てくれない……)
ケンノエはミールに電話をかけた。
『おかけになった電話は〜』
え?ミールが電話番号変えちゃってる?
まさかまさかっ。そんな事ミールは一言も言ってくれなかったじゃないか。
家族に電話かけてみよう。
プルル…。
『はい…』
(良かった電話繋がってた!)「母さん?俺だケンノエだ!」ケンノエは母親に思いをぶつけようとした。
しかし…。
『どちら様ですか?貴方は家族でもなんでもありません』
「母さん!?そりゃ無いだろう?あれだけ心配してくれてたじゃないか??」
そんな時看護師がやって来た。
「看護師さん?ミールちゃんは?」
「ミールさんってどなたですか?」
え?看護師さんもミールを知らない?一体どうなってるんだ??
そんな時黒いモヤが現れそれは人の形を作っていった。
『くくくいいザマだなケンノエよ…』
「また……誰だお前は!?」
『お前を恨んでる誰かだ。さっき言っただろうここにはミールはいないと』
「なんだと?」
看護師にはケンノエが一人芝居をやってるように見えた。
「お客様?」
「あ、すみません…」
「事故で気が触れたみたいですね、しかし脳には異常は見られませんでしたし怪我も大した事はありませんでした」
「そうですか、良かった…」
怪我が大した事ないだけ良かった。
しかしミールもどうして見舞いに来てくれないのか。
それと家族も皆僕に冷たくなってる。
孤独で頭がおかしくなりそうだ。
ケンノエはその時初めて孤独の辛さを知った。
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