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一方その頃ーーー
ケンノエに呪詛をかけたジャックは謎の病に侵されていた。
「あぁ痛い痛い……気分が悪い気分が悪い……これが呪いというやつか……」
人を呪わば穴二つ……その諺どおりになったのだ。
息を終始切らし顔は土気色となり、目は充血しているジャック。
汗をダラダラと流しまくりベッドのシーツまでびしゃびしゃになる。
「ひひひざまあみろケンノエめ……この俺の分まで苦しむのだぁ………ぐはぁ!」
ジャックは笑う途中何かを吐き出してしまう。
ジャックが吐き出したものは人の赤ん坊ほどの大きさの謎の物体。
「汚ねえ吐いちまった……しかししかし動けねえ……」
ジャックは吐いたのにも関わらず動く元気もない。
それどころか内容物のすさまじく臭い事。
しかしその内容物はウニョウニョと動く。
それからそこからは甲高い泣き声が聞こえてきた。
「オギャーオギャー」
「な、なんだその声は……赤ん坊なんていないしここら辺には俺以外誰もいないぞ……?」
そしてその物体はジャックに近づきなんとジャックを食べ始めた。
「な、なんだこいつ……ぎゃー!俺を食うな!痛い痛い!ごめんなさーい、許して人を呪ったことを許してーーー!!」
男なのに情けない悲鳴を上げながら食われるジャック。
そしてジャックは絶命する。
そしてそして、ジャックを喰らった物体、いや赤ん坊は名乗る。
「我は呪いによって生まれた、その名もカースなり!」
赤ん坊は自らカースと名乗った。
ーーーそしてそして。
ケンノエの吐き出した内容物からはジャックの時と同じような赤ん坊が現れる。
「ふっはっはお前からも生まれたか!そのガキは儂の手で育ててやろう、立派な殺人マシーンにな!」
マドンはケンノエからその赤ん坊を奪い取る。
そしてマドンはその赤ん坊にマルツと言う名前を与えた。
それから20年後、二人は呪いの運命によって引き合わされ、カースマルツとして行動を共にするようになる。
一方ケンノエは気が触れて精神科に行かされる事になった。
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