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そんな時ミールは人影を見た。
188センチ程の長身の人影を。
それはミールにとって見覚えの無い人物の姿
を作っていった。
しかし夢にみたケンノエにも面影が似ているように感じられた。
『ミール!まだ君は死ぬ時ではない!!』
「貴方は、貴方は誰なの!?」
ミールは目の前の精悍な男性を知らない。
『ケンノエだ。ケンノエ・ハゼオカ…カースマルツの攻撃を脱する方法を言うからよくお聞き、調理室に向かうのだ!』
とケンノエは言った。
ミールはケンノエの言う通り調理室に向かう。
「逃すか!!」
カースマルツは飛び道具でミールを仕留めようとする。
飛び道具は何故かミールから打ち返される。
「な、なんだあれは!!」
カースマルツは微かに見た。ミールを誰かが守っているのを。
正体は見えないがミールには強力な守護霊がついていてバリアーのようにミールを守っていた。
「そうかアイツがケンノエ…!」
「奴がミールにそこまでの人間離れした強さを与えている訳か!」
カースマルツはそう悟りつつミールを逃すまいと追う。
『赤ワインを飲むんだミール!』
「そんな事したら酔いが回って戦いに集中出来なくなりますよ!?』
『それはカースから受けた毒を中和する為だ、騙されたと思ってやってごらん!』
ミールはケンノエの言う通り赤ワインを飲んだ。
そうすると毒が抜けて楽になった気がした。
「赤ワインにそんな働きがあったなんて」
そこでやってくるカースマルツ。
「悪あがきはそれまでだ!我々カースマルツの餌食になってもらう!」
カースマルツはミールを一思いに殺そうとしたが食器などが飛んできた。
「こ、これは……!」
飛んでくる食器を払い除けながら戸惑うカースマルツ。
「油断したわね!この調理室こそこのカモ・ミールのテリトリーよ!」
食器がポルターガイスト現象でフワフワ浮きミールを守るようにカースマルツを囲んでいた。
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