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ノフィンは何が何やらわからなかったがどうやらノーナはその子達の妹なのかも知れない。
実はケンノエが赤ん坊を奪った説が濃厚?
「本当にそうなのか?ケンノエの子だと言っていたが……」
「信じられないのですか?うっぅ……」
少女が泣き出した。
「あぁごめん……本当に君の妹なんだね?返してあげるよ」
女の涙に弱いノフィンはノーナを少女達に渡してしまった。
もう片方の少女は口元をニヤリとさせるがノフィンはそれを知らない。
「ありがとうございます、帰りましょうカース」
「はいマルツ、親切なお兄さんどうもありがとう」
そしてノフィンはケンノエと言う男の事をミールに知らせる為白馬を走らせた。
「しかし怪しい女の子達だったな……ノーナを引き渡して良かったのか……いや涙ながらに訴えて来たから間違いはない、さあミールに知らせてこよう!」
と自身に言い聞かせて白馬を走らせ続けた。
それを見えなくなるまで見送る双子の姉妹。
いやカースマルツ。
「引っかかったなあの男め」
「そんな事言うんじゃありませんよカース。しかし白馬の騎士にはこう言った盲点があるのですね。女の涙には弱いってね」
そしてノーナを手に持ったカースマルツは再び歩く。
「しかしどうする?マドンを失って我々は主を失ってしまった……」
「そうね……だとしたらこのガキはもう必要ないしここで殺すしかないわね」
そしてマルツはノーナをそこに置きナイフを取り出した。
「貴女に恨みは無いけどここで誰かに発見されるとまずいのよ、だから死んで頂戴」
とノーナの息の根を止めようとする。
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