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そこで馬車が通りかかってきた。
「何をしているんだねお嬢さん!」
執事が挙動がおかしい二人を見たので馬車から降りて駆け寄る。
カースマルツはノーナの息の根を止めようとしているのを目撃されてしまう。
(やばいぞ!赤子を殺そうとしているのを見られてしまった!)とカース。
「ちっ!」と舌打ちするマルツ。
そこで馬車からもう一人いた煌びやかなドレスを着た少女が降りる。
カースマルツと同年代のお嬢様っぽい美少女。
その服装から貴族と思われた。
「何事なの?」
「あお嬢様、この少女達が赤子を…」
(どうするどうする?)しどろもどろするカース。
そんな時マルツが「うえーんうえーん!」と泣き出した。
「あーあ女の子泣かしちゃいけないんだー♪」
「私のせいですか!?」
美少女は執事を揶揄う。
(なんのつもりだマルツ!?)
(良いから黙って見てなさい!)
諌めるカースをマルツは止める。
「実は実は私達、食べるものが無くて…それでそれでこの赤ちゃんを育てていけるだけの生活も出来なくてそれでそれで……」
マルツは嗚咽をあげまくる。
呆気に取られた顔で見る執事と美少女。
そこで美少女が言った。
「ねえ貴女達、私の元で働いてみない?」と。
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