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男同士で好きな女の子のタイプを話していたとき、聞かれた僕が、思いついたのがその表現だった。
涼しげな目元を強調するのに、目尻までくっきりとアイラインを入れて、ついでにストレートな黒髪の女の子が好きなんだと言ったことがあった。
そのまんまの女の子が目の前で、髪をかきあげるように両手を挙げて、腰を振って踊っている。
白いロングスカート、白いTシャツ、胸元には幾重にもネックレスをジャラジャラさせて、黒い爪で僕を挑発するように誘うその子にのせられた。
どのくらいのあいだ、二人で腰を突き合わせるように踊りまくっていたのかなんてわからない。
気がついたらゴミ置き場の隅っこに隠れて座って、抱き合っていた。
汗が触れて、女の子特有の微香が全身をくすぐる。
体がフワフワとして熱かった。
そうなると彼女しか見えなくなる。
「来週もまた会える?」
そう言ってくれたのは彼女のほうだ。
細められた目がセクシーでたまらず、僕は二つ返事で頷く。
彼女の名前はサーシャ。
それだけでじゅうぶんだった。
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