2.Phase

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   彼女の言葉を聞いた瞬間、意識が遠くなる。  そして、私の意識は深い闇の中に落ちた……。  目が覚める。ふと、ベッドの側にある置時計に目が行く。今は午前5時半だ。  体をゆっくりと起こして欠伸をする。  昨日のは何だったのだろう? もしかしたら、あれは夢だったのかもしれない。  そうだ。瀬織に謝らなきゃいけない。寝落ちしちゃってごめんって。  ベッドから降りようとすると、私の左手がこつんと何かに当たった。  それはだった。滑らかでぷにぷにとした感触。少し生温かい体温。  ギョッとして、私は先程まで自分を覆っていた布団を剥ぎ取った。  そこにはがいた。  藍色の髪でショートボブ。白のフード付きのパーカーを着ている。  目を閉じているので瞳は見えないが、顔やまつ毛は精巧なフランス人形のように整っている。      「ふぁぁぁ」と彼女は大きな欠伸をして起き上がり、眠そうな笑顔を私に向けた。 「おはようございます、史絵拿ちゃん。  私、三次元(こっち)に来ちゃいました!」
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