三色団子

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 コンビニの看板が見えてきた。    私は、三色団子が特別好きな訳ではない。味に取り立てて面白味なんてないし、味だってあるのか分からない。  お団子の専門店でも、コンビニでも、味はどこでもたぶん同じ。  三色あるけれど、どの色を食べたって、味はどこでもたぶん同じ。  三色団子が大好きだという彼は、三色団子のどこが好きなのだろう。  コンビニで買った三色団子は、二本入りだった。隣に三本入りはあったものの、一本だけでは売っていなかった。  三色団子が好きな人は、自分が食べる1本と、残りを友人や家族と分け合って食べるのだろうか。  いや、そもそも三色団子が好きで買ってしまうような人は、2本や3本などすぐに食べてしまうのだろう。  三色団子を買ったはいいけれど、1人で2本は食べられない。かといって、家族に押しつける訳にもいかない。  ・・・彼のところに行こう。三色団子が好きな彼・・・・・・。坂野くん。三色団子が大好きな彼と一緒に食べればいいんだ。  もともと、三色団子を買おうとしたときから、私は坂野くんと食べようとしていたのだと思う。  坂野くんにメッセージを送る。  「一緒に三色団子、食べませんか? あの場所に行きます」
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