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学校で*
あの日以来、須藤はひっつき虫になった。そして、常に僕の体の何処かに触れている。二人きりのときはいいのだが、公衆の面前でも普通に触ってくるから窘めるのが大変だ。
「りと、もう食べ終わる?」
僕を包み込むようにして後ろに座っている須藤が話しかけてきた。普通に隣に座りたいのに須藤は許してくれない。
「うん、食べた」
「よし、いけるな」
「何が?」
「ちょっと来て」
手を引かれて連れてこられたのは普段あまり使われていないトイレだった。何だか嫌な予感がする。
「須藤?なぜここに?」
「トイレ行きたくなった」
「じゃあ、ここで待ってるよ」
にっこり笑う彼に抱きかかえられてトイレの個室に連れ込まれた。
「りと、ちょっとだけ」
「ちょっとだけ何?」
「挿れないから。挟ませて」
「はぁ!?」
「りとの匂い嗅いでたら勃った」
「普通に隣に座ればいいだろ。もうあの座り方禁止」
「それは無理。お願い、りとー」
「はぁ、絶対に挿れちゃダメだからな」
「分かってる」
もう、僕は須藤に弱すぎる。キスをしながら、須藤の股間に手を這わせて、勃ちあがったものに触れる。ベルトを外してズボンとパンツをずらして解放してやると、須藤も同じように僕のズボンとパンツをずらした。お尻の穴を擦られて否応にも感じてしまう。須藤の首に手を回してキスをしながら股間を擦り合わせるように腰を揺らす。
「後ろ向いて」
「ん」
念のためトイレペーパーを握りしめて、壁に手をつき股の間に須藤のものを挟んだ。僕のもの扱きながら腰を揺らされて声が漏れ出てしまう。
「りと、声」
誰のせいだと思ってるんだ。必死に声を我慢して襲い来る快感に震える。須藤の先走りと僕の愛液が混ざり合って滑りがなめらかになったのか、さらに律動が激しくなった。挿れて欲しいという衝動に駆られながら高みに達して、持っていた紙を股間に押しあてた。須藤は器用に僕から離れて射精していた。荒い息を吐きながら出したものを拭う。学校でなんてことをしてるんだ……。
「学校でしてしまった……」
「あぁ、挿れたくてヤバかった」
「僕だって挿れて欲しくなったじゃないか」
キッと睨みつけて文句を言うと「そうなの!?かわいい」と嬉しそうに言った。
「もう、もう」
本当は叩きたかったけれどこの手で触るのはどうかと思って我慢した。トイレを出て手を洗ってからとりあえず背中を叩いた。
「もうしないからな」
と宣言したのに、須藤のお願い攻撃に負けてしまう僕はその後、何度もしてしまう事になるのだった。
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