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 「愛依たち、何か進展あったでしょ?」  日直の凪咲がコミュニケーションの授業ノートを回収しに来て、コソコソと私を小突いた。  隣の席の華乃が、紙パックのイチゴオレをストローでヂューっと吸いながら私顔をじぃっと見つめて「バレてるんだぞぉ?」とニヤリと笑った。  「えっ?えっ?何で?」  誰にも何も言ってないのに!?  まさか、昨日のあれ見られてた?  恥ずかしさのあまり顔が熱くなる。  『やっぱりねー!』  二人は顔を見合わせて、同時に声をあげた。  え?    「愛依は朝からニヤついてるし、敦矢はあまり顔に出てないけど機嫌いいから、なんかあったなーって…バレバレだよっ」  凪咲がそう言って、華乃もウンウンと頷いた。  「ほら、素直に言っちゃいなよー」  や、やられた…  カマをかけられた私は、二人からの執拗な取り調べを受けて、ハグしたこと、手を繋いでくれたことを吐かされる。  「くぅー…いいね!」  「キュンいただきました!」  キャッキャとはしゃぐ二人に、シィーっと人差し指を口元に当てたが、二人が喜んでくれる様子を見るのは満更でもなかった。
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