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5
「愛依たち、何か進展あったでしょ?」
日直の凪咲がコミュニケーションの授業ノートを回収しに来て、コソコソと私を小突いた。
隣の席の華乃が、紙パックのイチゴオレをストローでヂューっと吸いながら私顔をじぃっと見つめて「バレてるんだぞぉ?」とニヤリと笑った。
「えっ?えっ?何で?」
誰にも何も言ってないのに!?
まさか、昨日のあれ見られてた?
恥ずかしさのあまり顔が熱くなる。
『やっぱりねー!』
二人は顔を見合わせて、同時に声をあげた。
え?
「愛依は朝からニヤついてるし、敦矢はあまり顔に出てないけど機嫌いいから、なんかあったなーって…バレバレだよっ」
凪咲がそう言って、華乃もウンウンと頷いた。
「ほら、素直に言っちゃいなよー」
や、やられた…
カマをかけられた私は、二人からの執拗な取り調べを受けて、ハグしたこと、手を繋いでくれたことを吐かされる。
「くぅー…いいね!」
「キュンいただきました!」
キャッキャとはしゃぐ二人に、シィーっと人差し指を口元に当てたが、二人が喜んでくれる様子を見るのは満更でもなかった。
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