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蝋燭番の仕事
かつて、ここより遥か東の森にポツンと佇む館があった。
館には召使いの少女と少年が住んでいた。
少女の名をセラフィーナ、少年はスィンザといった。
二人の仕事は夜の間、館の蝋燭に火を灯し、絶やさずにいること。
館に使われている蝋燭の多くが樹脂製で、芯が長くなると炎が大きくなり煤を出す。
そのため正しく燃やし続けるために、一定間隔で芯切りする必要があった。
小さくなった蝋燭を取り替えたり、すでに消えてしまった蝋燭に再び火を灯すのも彼女達の役目だった。
二人の他にも蝋燭番の子供はいて、みんな気心知れた仲だった。けれどセラフィーナとスィンザ以上に、心を通わせた子供はいなかった。
何が二人を繋いでいたのか分からない。
ただお互いが大切だということより重要なことはなかった。
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