6.楽しい学校生活

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6.楽しい学校生活

 「ただいまー!」  夕方、ネムが学校から帰ってきて目が覚めた。いくら猫だからって眠りすぎたかもしれない。猫に転移したばかりでまだ身体が順応しきれてないような気がする。その分きっと疲れやすいのだろう。  「学校はどうだった?」 「うん!とっても楽しかったー。ついでに放課後は友達と一緒に遊んで帰ってきたよ」 「ん?どういうこと?僕はクラスに友達なんて一人もいないはずだけど……」 「一緒に遊ぼうよって誘ったら、普通についてきてくれてさ。授業中も色んなことが体験できてとても楽しい。中には変な先生もいるけどそれも含めてなんかサイコー」 「そっか、初日からすごい馴染みようだね。でも楽しかったならよかった」 「あとさ、もうすぐ運動会があるから出場する競技を決めてきたよ」 「そういえばもうすぐ運動会だったね。何の競技にしたの?」 「えっとね……駆けっこに関しては誰にも負けないと思って、リレーのアンカーに立候補しといた!」 「えー!本当に?責任重大じゃん。大丈夫かな……」  ネムは随分積極的にクラスメイトと関わって、一日目にしてもうすっかり馴染んだみたい。僕の性格の変わり様にクラスのみんなはきっと驚いただろうな。でもまあいいや、僕はもう学校のことを心配する必要なんてないのだ。ネムはネムで学校生活を楽しんでくれたらそれでいい。それにしてもリレーのアンカーとは、随分と思い切ったことをしたものだ。僕にはとてもできそうにないや。  夜にママが帰って来ると、ネムは学校での楽しかった出来事や、運動会はリレーのアンカーに決まったことなんかをとても嬉しそうに話した。その話をなんとも言えない幸せそうな表情で聞いているママ。猫目線だったが、見ているこっちまで嬉しくなった。
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