「今日、僕の命が終わってしまっても───」

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「今日、僕の命が終わってしまっても───」

「残念ながら、貴方の余命はあと1日です」 そんな事を医者にいきなり言われた、僕──月宮真は、非常に混乱していた。 「…余命1日?それは本当なんですか!?」 「落ち着いて聞いて下さい、月宮さん、貴方は生まれつき、難病を患っていました。そして昨日、その難病が急激に悪化してしまい、貴方は倒れたのです」 「…そういう事ですか……因みに治したりは出来ないんですか?」 「ほぼ不可能でしょう。全身の細胞がもう、修復出来ないレベルでボロボロです。今、普通に動けるのが不思議なくらいです。」 「…そうですか」 「ですから、最期の1日を悔いが残らない様に良く考えて過ごして下さい。」 「…分かりました」 それから、僕はとりあえず家に帰った。すると、両親と僕の彼女───朝雛陽香が出迎えてくれた。 「真くん!大丈夫!?病院で何て言われたの?」 僕は彼女の言葉を聞いて、出来るだけ明るい声で言った。そうじゃ無いと、つらくて泣いてしまいそうだったから。 「余命1日だってさ」 「……え?」 すると、今度は母さんが聞いてきた 「そんな…余命1日だなんて……悪い冗談よね?」 続いて父さんも、 「そうだ、そうだ…何かの間違いに決まっている!」 と言ってきたが僕は、 「冗談じゃないよ。冗談だったらどれだけ良かったか……」 そう言うと、3人は泣き崩れた。 「なんで…なんで……どうして、、真くんがこんな目に遭わなきゃいけないの…?」
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