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「貴方が今日、いなくなってしまっても私は───」
真くんが刺された。
私──朝雛陽香は、真くんの付き添いとして救急車に乗っている。
真くんのお腹からは血が止まる事なくながれており、救急隊員の人が必死に応急処置を行っている所だ。
私は、そんな真くんの手を握って必死に願っている。
「真くん──── 」
真くんは、息が荒く目を閉じている。
私はそんな真くんの手を握る事しか出来ない事が悔しくてしょうがない。
そんな無力感に打ちひしがれている時、真くんの目が少し開いて、
「陽香……愛してるよ──── 」
と言って再び目を閉じてしまった。
「うん!私も愛してる!…だから…だから、生きてよ!」
そんな事を言っても真くんの返事は返ってこない。
すると、急に救急隊員が焦り出した。
「心拍数!急速に低下しています!」
「体温もどんどん下がってます!」
「出血が更に酷くなりました!」
そして、とうとう…
「血液!足りません!」
「まずいです!このままでは出血多量死してしまいます!」
などとしていると、ピー!という音が鳴った。
「………心拍数、0、、になり、、ました、、、、」
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