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エピソード6 全員、BL?!
春美、夏美、秋美、冬美の四人が、そろって、じっと僕の顔を見詰めた。
「えっ……」
春美が、言った。
「つまり僕ら、全員、ゲイなんだ」
えっ、えええっ?!
激しく動揺している僕に、冬美が、嗤いながら言った。
「つまり、お前は、オオカミの集団に放り込まれた、かわいい子羊だってことだ」
ええええっーーー!!!
つまり全員、BLで、僕を狙ってる?!
僕は目の前が真っ暗になって、アワアワしてしまった。
そんな僕を見て、春美が、笑って言った。
「冬美、あんまり、嚇かすなよ。大丈夫。僕らは、ノンケには、手を出さないから」
ノンケって何だろう……?
怪訝そうな僕に、春美が、説明した。
「ああ、ノンケって言うのは、そういう趣味じゃない普通の人のことだよ」
春美は、続けて言った。
「タケシは、ノンケだろう?」
僕は、恐怖のあまり、ぶんぶん、首を縦に振った。
「はいっ! 僕は、ノンケというやつですっ!」
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