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 後ろのテーブルに置いていたスマホがメロディーを流した。慌てて手をタオルで拭き、はい、と着信を受け取る。 『よ、おはよ、颯人』 電話の相手は長谷部(はせべ)(さとる)だった。高校時代からの友人で、妻の奈美が亡くなってからよく電話をかけてくる人物である。
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