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誰もいない校内では、もうやりたい放題だった。
放送室に忍び込んで、カラオケを始めた。校内に響き渡る僕らのめちゃくちゃな歌声に、吉岡さんは大笑いする。
開錠されていることなんてなかったはずの屋上に出て、告白の真似事をした。彼女が僕に対して告白し始めたから、おちょくっているんだと思って僕は声を上げた。彼女はまた大袈裟に笑った。
静かな夜風に揺られていたプールに、制服のまま飛び込んだ。僕もなんだか自棄になっていた。この背徳感に酔いしれていたのだ。
そして、吉岡さんが学級委員長であることを、すっかり忘れていた。
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