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プロローグ
「これは、ある少年の小さな大冒険の物語」
俺は、近くに座る息子の勇太に向けて、おとぎ話を語るように話し出す。
今年で小学校五年生になった勇太は、不思議そうな顔をした。
「大冒険なのに小さいの?」
首を傾げ、俺を見つめてくる。
「そうだよ。他の人にとっては小さな小さな、だけど、少年にとってはとても大きな冒険の物語なんだ」
そう言うと、俺は想いを馳せるように視線を上へ向け、静かに目を閉じた。
そして、再び目を開くと、今度こそある少年の物語を語りだす。
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