一緒に行こう

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「兄貴!兄貴!起きろ!」  目が覚める。俺らは木の陰に隠れているようだった。 「俺、どのくらい寝てた!?」 「1分も経ってない。でも、ほとんどの奴があいつにやられた。兄貴も腕が」  苦悶の表情を浮かべる視線を辿る。  俺の右腕がなかった。 「まじかよ。不便だな」 「感想それ?一応、止血薬と鎮痛薬かけといたから」 「ありがとよ。で、なんなんだあいつ」 「見たことない魔獣だ。まるでいろんな魔獣をつなぎ合わせたみたい」 「魔獣を改造したのか。冗談じゃねぇぞ」 「僕らでやれるかな」 「やるしかねぇだろ。この先に進まれたら困る。それに――伏せろ!」  俺らの真上を鋭い爪が横切る。木が真っ二つに折れ、その場を離れる。 「あいつは俺らとやる気満々なようだ」 「仕方ないな。もう少し、頑張るか」 「行くぞ!!」 俺らは敵に立ち向かっていった。
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