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卒業式の後の謝恩会では、僕は重大な役目を終えて安堵していたのでリラックスしていた。
そこへ一年からずっと担任だった小林先生が声がけに来てくださった。
「洋平くんお疲れ様でした。とっても良かったよ。それはそうと、洋平くんはこれから大学に行くんだけどその先も君はどうやって歩んで行こうと思ってる?」
と、予期せぬ質問をされて僕は咄嗟にこう言っていた。
「えー、そうですね、これからは、困難な道と安易な道があったら、僕は迷わず困難な道を選んで行きたいと思います。先生、たくさんお世話になりました。ありがとうございました」
僕が、頭を下げると先生はハンカチで顔を覆って声を出して泣き始めた。
「入学仕立ての頃の洋平くんからは想像もつかないほど成長した君は先生の誇りだよ。頑張ってね」
先生はまた泣いていた。
僕もいつの間にか涙が出ていた。
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