光 彩

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なんか⋯ よく転ぶなぁなんて思いながら手を差し出してグッと立ち上がらせる。 そうするとわざとらしくヨロめいて抱き着いてきたり、なんだか無駄なボディタッチが多いのは気のせいか? 長い二本目を滑っている時に救世主が現れた。 「黒木~!」 〝ザザァーッ〟と俺のとこに来て止まる青山。 「何してんの?あ、先生か。」 「まぁ、でもそろそろ上行きたいんだよな。」 青山と二人で先輩達を見る。 「結構滑れてるじゃん。」 「もういいよな。」 「(ルナ)ももう大丈夫だからって、これ降りたら俺も上行くからさ一緒に行こうぜ。」 そう言って水野も滑ってくるとそこからは皆んなで笑いながらゆっくりと降りて行く。 「黒木君っ、ありがとう!」 「ごめんね?貴重な時間を。」 「なんとなくコツがわかったよ。」 と感謝されて 「全然です!んじゃ、楽しんで下さいっ。」 と青山と二人で上級コースのゴンドラへ。 「やった!このコース行きたかったんだよ。」 「水野も上達したじゃん。」 「まぁな、先生が良いからな。爽ちゃんも来れたら良かったのに、今日の天気最高じゃん。」 ホントだよ。 一緒にこの最高のゲレンデを滑りたかった⋯。 「うん、今度連れて来る。4人で泊まりでも来ようぜ、爽も喜ぶよ。」 〝楽しみだな~、いつにする?〟なんて 話しながらゴンドラは上へ上へと昇って行く。 この景色、綺麗だけど爽はきっと怖がるかな⋯ そして、一日目が終わり ナイターでも滑りたかったけど会社のイベントということもあって、温泉に入り酒でも飲みながら他部署の人達との交流を楽しむことに。 温泉は露天風呂もあってこれも最高だった。 風呂から上がり青山と二人で広いダイニング?宴会場というにはお洒落な会場に行くと、イベントの幹事が買い込んだ食べ物や飲み物が並んでいて驚く。 社長からの差し入れが半分だという。 「ホントこの会社に入って良かった~!」 大声で言う青山に俺も同意をすると入口の方がざわめいて視線を送る。 風呂上がりの女性陣達が入ってきたらしい。 会社での化粧をバリッとしている時と雰囲気が全く違う女性社員に一瞬ドキッとする。 その中にほぼスッピンで少しだけ幼く見えるけど、めちゃくちゃ綺麗な美波 彩里さんがいた。 「美波さん⋯ 一人レベルが違うな。会社でのスーツ姿とのギャップがやべぇ。あれで性格も良いんだろ、もう女神だな。」 俺は心の中で激しく同意をしたーー。
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