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引っ越し祝いのパーティーを終えてから数時間後。
「はぁ~~~楽しかったぁ」
「ん……僕も食べ過ぎた」
この家で一番広い部屋に置いた大きなダブルベッドの上で私と薫さんは寛いでいた。
「ふふっ、薫さん思ったより食べていませんでしたよ? 美味しい物を厳選してそればかりをずっと黙々と食べていましたもん」
「僕にしては食べた方だったんだけど」
「じゃあ何か運動しましょうか? 軽くストレッチとかすると苦しくなくなるかも」
「運動は今からするからいいよ」
「え、何の──…… っ!」
いきなり薫さんが私に跨って少し強引にキスした。
「ふぅっ……ん」
口内を蠢く薫さんの舌遣いにすぐに体が反応してしまってすっかり気持ちが切り替わった。
「するでしょう? 記念すべきこの家での初夜だもん」
「薫さん……」
「これからしたい時に出来るよ? ずっと一緒にいるんだから」
「……」
次々に囁かれる薫さんの甘い言葉に身も心も蕩けきっていた。
「愛しているよ、ルイカ」
「あっ、わ、私も……愛して、います」
息も絶え絶えに心からの言葉を紡ぐ。
何度も何度も私の中を行き来する温かな感触にどうにかなってしまいそうで、もう悦びしか感じなくなっていた。
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