冬だけがトクベツ

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だって、私たちは、 一緒にいることがバレてはいけないから。 ──────秘密の関係だから。 そんなことを思っていると............ 「つか、俺ら夏生まれなのにな............」 貝斗がひと言、 切なそうにポロリと溢すように呟いた。 「...............しょーがないよ、」 私は、幼なじみだけど違うところばかり。 私は元気っ子で、貝斗はクールという性格。 高1と高3の、2歳差という年の差。 普通の生徒と、生徒会長という立場。 一般庶民と、大企業の御曹司という身分。 私と貝斗の両親は仲がいいけど。 私たちが大きくなるにつれて、 一緒にいることを望まない大人が増えた。 それは、両親も例外じゃなくて............ 私と貝斗が〝仲良い〟と知られたとき。
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