147人が本棚に入れています
本棚に追加
/173ページ
「あっ! あの棚!」
ドアを開けてすぐ目の前に、テンションの上がる光景があった。
前にスマホで紫崎に見せてもらった、スニーカーコレクションがそのまま並んでいる。
俺のテンションは、芸能人の家に来たくらいのものになった。
「生で見るとかっこいいな。それに部屋自体も……ストリートって言うのか? わりとヤンチャっぽい」
本棚にはバスケ関連の雑誌やバスケットボール。壁にはバスケ選手のポスター。
ハンガーラックにはフーディーやTシャツ、スポーツジャンパー等が掛けられている。ここも家具の色は黒を基調としていた。
(バスケの影響強めなんだな……)
まじまじと部屋を観察していたら、後ろから紫崎に抱き締められた。
「動きやすいとか、楽な感じの服好きなんですよ。気に入りました?」
「あぁ、すごく気に入った。かっこいい部屋だなっ」
笑顔で、思ったことをストレートに口に出した。
しかし、俺の顔を見つめる紫崎の表情は、どこか不満げで。
「……かっこいいのは、部屋だけ?」
「え」
珍しく褒められたがっているみたいな紫崎の反応に、びっくりして、すぐには反応出来ず。
数秒後、俺は紫崎から顔を逸らして肩を震わせた。
「……皐月さん?」
バレたら怒られそうなのに、震えが大きくなってしまって。隠せそうにはなかった。
「っ……何笑ってんの」
「ごめっ、ふふっ……紫崎もそういうの言ってもらいたいんだって思ったらっ……なんかっ、ツボにっ……!」
「このっ……!」
「わっ!? ちょっ!?」
イラ付いた声がしたと思ったら、後ろに居た紫崎は俺を持ち上げ始めた。
そして、そのままベットの上に降ろされ、紫崎は俺のスラックスと下着を脱がせに掛かった。
「あっ、ちょっ、変態っ!」
「っ……あんたには言われたくないっ」
「もうっ、ぁっ!」
振り向いたら彼も少し楽しそうで、服の下から紫崎の手が滑り込んできた。
まだ少し笑っちゃいそうだったけど、紫崎のせいで声は熱っぽい淫らなものに変化していく。
「んぁっ……ぁっ!」
胸の飾りを指で執拗に弄られて、身体がびく付いた。
脱がされて、首筋や背中に舌の感触や熱い吐息を感じ、頭は快感に侵されていった。
最初のコメントを投稿しよう!