むらさきにつつまれる

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 硬いものが秘所に押し付けられている感覚があって、我慢出来なかった。 「ぁっ、紫崎っ、入れてっ」  荒く息を弾ませてねだれば、彼の肌が直接俺の肌に触れた。彼の準備は手慣れたもので、望んだものはすぐ中に入ってきた。 「はぁ……んぅっ!」  欲しがるみたいに彼を締め付けて要求したら、紫崎は中に逆らうみたいに腰を揺らした。 (紫崎の部屋でされるのっ、興奮するかもっ)  好きな相手がいつも過ごしている空間。そこで抱かれるのは、より彼の色に染められていく様で、感慨深い。  照明の明るさ、ベットの寝具の触り心地、柔軟剤の匂い。  そういう紫崎の好みを知れるのも、喜ばしかった。  でも、小刻みに来る奥への刺激が激しくなってきて。俺自身から溢れるものがあったから、心配した。 「ぁっ、ぁんっ、ぁ! まっ、シーツ汚しちゃっ、ぁ!」  それでも紫崎が律動を緩めることはなく、吐息混じりの余裕ない声だけが俺に届いた。 「はぁっ……いいからっ、汚してっ、皐月さんのでっ」 「ぁっ、ぁあっー!」  紫崎の声でも感じて、シーツを強く握りながら俺の欲情で彼の部屋に跡を残した。 「ぁっ!」  中を締め付けながら、身体をシーツに埋めようとしたけど紫崎によって体勢を変えられる。  繋がったまま向かい合って、視線が絡むとキスが降ってきた。 「んぅっ、んむっ……んっ」  首に腕を掛けて引き寄せながら舌を絡めて、濡れた音を響かせながら彼を味わった。 (幸せ過ぎてやばいな……)  何度も何度もキスして。それで想いも溢れてきたから、言葉にもしておきたくて。 「はぁ……んぅ、むらさきっ、好きっ」  息継ぎの合間に告げたら、紫崎は一瞬ハッとしていたけど、キスは止まらなくて。 「ん……俺も……っ……好き」 「んぁっ!」  そのまま、合間に言葉を重ねながら、身体中で彼は俺を求めてきて。  強く締め付けながら受け入れ、俺は快楽に溺れていった。
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