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丁寧に舐めていたら指は離れていき、紫崎は俺の腕を掴んで引き上げた。膝の上に座らせると、バスローブの前を開いてそれを下げていき、俺の身体を露にする。
「ぁっ、はぁ」
俺の身体のラインを撫でたら、至る所にキスを落としてくれて、手は下へと下がった。
臀部へ辿り着くと紫崎は探る様に手を動かして、指は秘所へ辿り着いた。
そこに指が宛がわれると、俺は紫崎の首に腕を回した。抱き着いて、おとなしく刺激を待つ。
紫崎は、初めて触るであろうその場所に少しずつ自分の指を埋めていった。
「んんっ……!」
久しぶりの感覚に身震いして、彼の首に回す腕に力を込め、中の指も締め付けた。
紫崎はゆっくり指を曲げたりしながら動かして、無意識に本来の俺を引き出そうとしていた。
「ぁっ、っ……んぅ!」
「痛い……?」
声を上げた俺を気遣う声がしたから、抱き着いていた腕を解いた。顔が見える様に、今度は紫崎の肩に手を置く。
「んっ、大丈夫、だからっ……指で中っ、もっと擦って」
指の感覚が気持ち良くて、良い場所に導くみたいに腰を揺らした。
紫崎も、俺の様子を見ながら指を増やしてみたり、激しく蠢く様に動作させて。
「ぁっ! ぁ、ぁあっ!」
放さないとばかりに指を締め付けて声を上げていたけど、中は違うものを欲し始めた。
「んんっ、紫崎っ、おねがいっ、もう欲しいっ」
普段なら絶対出さない、甘えた声が出た。もう彼の反応を気にする余裕もない。
眉間に皺を寄せた紫崎は身体を捻ると俺をベットに寝かせた。俺に背中を向けて、サイドテーブルに置いていた物を手に取って準備している。
その間に、俺も体勢を変えようと思って、紫崎の後ろで動いていた。
「皐月さん、もう……っ!?」
「んぅ……もう入れられる……?」
途中で彼の言葉が詰まったから、予測した言葉を返したけど、返事はない。俺の格好にびっくりしているんだと気付いたのは、数秒後。
「あっ……この方が入れやすいし……激しくしてもらうなら良いと思って……」
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