ねんがんのよる

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「ぁあっ、むらっさ、ぁ! しゅごっ、気持ちいいっ!」  酔っているから、感じ方も大胆になってくる。  息を弾ませる紫崎は、そんな俺を目に焼き付けるみたいにずっと眺めていた。 「んんーっ!」  俺に一度目の限界が来た。甘い余韻に浸っていると、彼は律動を止めて俺の頬を撫でた。 「っ……こういう姿、俺以外の会社の人間にも見せた……?」  快感と酔いで俺はふにゃふにゃだけど、質問はきちんと理解出来た。首を横に振って、否定する。 「ん、見せてない……ずっと隠してたから……ほんとだったら、こんな姿、紫崎にも見せられない」  頬を撫でていた指で俺の唇をなぞって。紫崎は尋問するみたいに俺に顔を寄せ、また静かに問い掛けた。 「誰も知らないの? 俺だけ?」 「んっ……紫崎だけっ」 「そっか」 「ぁっ!」  ふっと笑みを浮かべた紫崎は、また指で胸の飾りを(もてあそ)び始めた。感じる俺を見て楽しんでいるみたいで、俺の耳元に唇を寄せて低く囁いた。 「好きなタイプ、嘘ついてたんだろ? どういう相手が好きなの? 言えたら、またするから」 (拷問っ……!)  意地悪されているのにぶわっと身体が熱くなって、また俺は興奮してきた。  胸の飾りをグリグリ刺激しながら、紫崎は問い掛けてくる。 「胸とか、体型は?」 「ぁっ……」  また気持ち良くしてもらいたいからすぐ答えたかったけど、酔った頭が思考の邪魔をする。それが、恥ずかしさで答えられずにいると思ったらしく、紫崎は指を肌から離した。 「ぁっ、やだっ」 「じゃあ言って」  泣きそうな情けない声を出す俺の耳に舌を這わせて、彼は煽ってくる。だから言う通りにした。 「っ……男の人のっ、硬い雄っぱい好きで……身長高い、筋肉質な人が好きっ」 「…………」  少し間が空いたけど、紫崎は指を元に戻して、また胸の飾りを刺激してくれた。 「夜の頻度は?」 「んぁっ、毎日っ、何回でもっ。激しくっ、乱暴にされたいっ。おかしくなるぐらいっ、されたいっ」  刺激が強くなってくると、喘ぎ混じりの声になって。今すぐそうされたいと、俺はねだっていた。
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