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「ぁっ、ぁあっ、むらさきぃ!」
「んっ、っー!」
「もっ、んぅっ、イっちゃっ、ぁっ!」
速度と衝撃が弱まることがない。弱い部分を攻められ続け、俺はそのまま限界を迎えた。
俺が彼のモノを強く締め付けるとやっと彼は停止した。眉間に皺を寄せて、身体を震わせている。
お互いに息を整えて、視線が絡んだら引かれ合う様にお互いの唇を求めた。
キスはいつもしていたが、今までの関係性でしていたものとは、違って感じる。甘くて濃厚で、とても心地好かった。
(俺、本当に付き合ってるんだな……紫崎と)
今は心の底から放したくなくて、強く背中にしがみ付いて、彼の腰に脚を巻き付けた。
すると。
「んぁっ!」
ふっと笑った彼が俺を抱き上げて身体を起こし、抱えて座った。より深く、彼が俺の中に突き刺さる。
唇を離してその感覚に酔っていたら、また紫崎の意地悪な声が聞こえてきた。
「これも苦手?」
「これは、好きだしっ」
「そっか」
「ぁっ、んぅっ!」
拗ね気味の俺を悦ばせる為か、彼はまた腰を揺らして律動を始めた。
騎乗位の時も深くは入っていたけど、やっぱりこうやって激しく突かれる感覚が好きだ。
拗ねていたことはすぐに忘れ、与えられる快感に素直に感じた。
「ぁんぅ、ぁっ、きもちいっ、ぁっ!」
「っ、俺もっ」
彼の腕の中に居て、自分を偽り続けて感じていた孤独感等は、もう解けて和らいでいた。
強く抱き合って、時折唇も合わせながら、俺達は深くなっていく夜を共にした。
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