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今日は風が冷たかった。 売り切りセールで買った夏服はもう季節外れのようで、 冷えた二の腕をさすった。 先日、仕事場近くのショッピングセンターで、 新たな依存先と出会った彼を見つけた。 拒否された理由を探して思い出を漁っていた私には、 長い長い冬が明けたような気持ちだった。 そして同時に心が芯から冷め切って、 長い長い夏がようやく終わったような気持ちだった。 「バーカ。」 遠目に見えた彼に言葉を投げたのか。 1年間の自分に声を掛けたのか。 口に出してみたら、重かった肩が、頭が、心が、軽くなっていた。 そんな私に訪れた秋は新鮮で、 匂いも、風景も、気づけば新たに色づき出していた。 「お腹空いた。」 歩き出した私は、きっと前より輝いている、はずだ。
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