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 門倉蘭さんに、私はいじめられている。そのお友達からも心ない言葉や仕打ちをされた。8月31日、プール掃除担当のラインを見たとき、今日しかないと思ったの。 * 【あの子と話したいから、来なくていい。返信はしないで!!】  門倉さんに成りすまして、仲良し4人組に送ったら、まんまと引っ掛かってくれた。彼女の女王さまのような性格に嫌気が差しているって、女子トイレの個室で聞いていた。 「助けてって私も何度も言ったよ?」  ビート板を拾いあげ、プールの水面を伺う。苦しいでしょ?ツラいでしょ?  助けてほしいでしょ?  パシャン!!  私はもう一度プールに潜っていく。門倉さんを助けないと、私まで彼女と同じ悪人になってしまう。 「ごほ、げほ・・」  噎せかえる門倉さんを引き上げて、熱いアスファルトに寝かせてあげる。軽いやけどしたかな?  私の手首にあるみみず腫した傷みたいに、永遠と残ればいい!! 「ドジなんだから」  門倉さんが、私に言う言葉を言ってあげる。気持ちよくなんてない。  怖い思いをしないとわからないみたいだから、体験させただけよ。 *  プールの水がなくなり、緑色の葉や、虫の死骸が底に残っていた。私は白いワンピース水着を着たまま、モップを片手に、掃除をしていく。  洗剤をつけて、端から端まで走っている私をプールサイドに横たわる門倉さんが、ゆっくりと身体を内側に向けて睨んでいる。 「先生が来たら言うから、あんたに・・」  排水溝に存在している物を手に取りニヤリと笑う私。ウィッグなんてしていいんだっけ?茶色いウィッグが巻き込まれただけで済んでよかったじゃない。 「それに、門倉さんの面倒ことするのが私だってずぅぅぅと言ってたじゃない」  掃除は大嫌いなんでしょ?トイレ掃除も、教室の掃除も私に押しつけてたくせに。
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