解説(ネタバレ)

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解説(ネタバレ)

犯人の解説、ネタバレになります。スクロールの下に続きます。閲覧にご注意下さい。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 先ず、誰がmacoを殺したのか。 隼人が殺したように、蓮にダイイングメッセージが届きますが、これは犯人の自作自演のフェイクです。 本文の終盤に注目して下さい。 ダイイングメッセージと同じアクロスティック(折句)が隠されています。 下記です。 僕は、勇人のことを何も知らなかった。 悔しいけど名前だって本名じゃないかもしれない。 学校に行っているのかも、働いているのかも分からない。 それに、ほっしーもSNSを退会してしまい、 連絡が取れなくなってしまった。 辞めるという連絡も無かった。 辛いのは僕も一緒だったのに……。 ただいつものように過ごすしかないのか……。 頭文字を取ると、 『ぼくがそれやつた』 となります。 そうです。この事件の犯人は蓮です。 それでは、解説したいと思います。 ①『周りは受験勉強をしていると言うのに、僕は意味も分からないず毎日を嘆いていた。 今日が過ぎれば明日が来る。明日が過ぎれば明後日が来る。 そうやって毎日が過ぎていくだけ。 ただただ過ぎていくだけだった。』 こちらと、 『僕は夏の気怠さから抜け出せずに、棟の窓から庭を眺めていた。』 この事から読み取れるのは、蓮は受験勉強をせずに毎日嘆いて過ごしていること。そして、その状況は、高校に行っているのではなく、「棟の窓から庭」とあるように、棟と呼べる場所に居るので、受験勉強をしていない。 そして、ただただ毎日が過ぎていくだけ。早く年月が過ぎることを願っています。 隼人は病院に居ます。ではその原因は? ②東京へ行くのに両親に嘘を付く場面がありますが、これは蓮が一方的に告げているだけで、返事がありません。 それは、お盆に両親が毎年帰省するというのは、お盆=霊が帰省するということ。「友達の家で勉強会する」と嘘を付いたというのは、直接両親に告げたのではなく、一方的に両親の仏壇に向かって言ったことです。 そうです、両親はもう何年も前に死んでいます。 ③新宿に着いて、はっしーと出会った時、はっしーはレンに対して「初めて会った気がしない」と告げていますが、はっしーはレンの事を見たことがあるからです。 それは、両親殺害事件の犯人として、SNSで拡散されてしまっていて、その画像を目にしていたからです。 蓮は何年か前に両親を殺害していたのです。 それも、自分がでは無く、もう1人の人格によって。 蓮は幼い頃から両親に虐待を受けていたため、解離性同一性障害となり、精神病棟に入院中なのです。 6年前に女性のもう1人の人格が生まれています。蓮が気づいたダイイングメッセージは、もう1人の人格から蓮に向けたものなんです。 受信時間の「12:51」からも別人格がいる事が読み取れます。 1=元々ひとつ、蓮が 251=ニコイチ、もう1人の人格となっている。 ④「僕は人混みと無作為な熱気にやられてしまった」 この、やられてしまった=人格が変わってしまいます。 「そのまま信号待ちをしていると、黒い影が横切った気がした。」 この黒い影はもう1人の人格です。 「ん?今、誰かがmocaちゃんの背中を押さなかったか…?」 背中を押している=背後に立っている もう1人の人格(自分)を蓮が俯瞰して見ている状況のため、こんな表現になっています。 ⑤殺人動機は「裏切り」です。 告白すると言われていたのに、彼氏を連れてきたことを裏切りと受け止め、好きな感情が恨みに変わりました。また、もう1人の人格は蓮に好意を持っています。嫉妬心もありもう1人の人格によって殺害されてしまいました。 mocaちゃんからのダイイングメッセージにも 隼人への嫉妬が伺えます。 ⑥冒頭と最後の 「あの日、あの時に戻って、もう一度出会い直したい。それができたなら、僕はキミを救うことができたかもしれない。」 それはいつか。蓮にもう1人の人格が生まれる前のことを指します。 蓮のもう1人の人格が生まれた時、それは両親を殺した時です。 以上です。 これ意外にも点と点が繋がる箇所や、ヒントが隠されていたり解釈の仕方はありますが、読んでいただく方に自由に捉えていただければと思っています。
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