3人が本棚に入れています
本棚に追加
僕は初めて、大切な人を亡くした——。
夏休みも終わり、あの日から2週間経った夏の終わりのある朝。気づけばセミの鳴き声も聞かなくなった。
あの出来事は事故ということで処理されたらしい。
僕は夏の気怠さから抜け出せずに、棟の窓から庭を眺めていた。
するとスマホにメッセージが届いた。通知を見るとそれはmocaちゃんからだった。
え!?一体どう言うこと?僕は混乱した。
もしかしてあの日の出来事は夢で、今もmocaちゃんは元気に生きているのか?
『こんにちはレンくん。
6年まえに出会ってから
最近は毎日が楽しいよ。
レン君はどうかな?
たまには会いたいよ
花火も一緒に見たいな
約束したよね
東京で会えたら
逃げないって。』
『勝手かもしれないけど
レン君好きだよ。
知ってるよね?
じゃあね
夏の終わりに
一緒に居れるかな。
『(時計の絵文字)ちなみにこれは予約送信だよ』
ふざけんなよ。今更そんなこと言われたって……。
あの日、東京で会ったら、直接好きな気持ちを伝えたいと言われていたんだ。
だから彼氏を連れてくると知った時は、間接的にフラれたんだとショックで仕方なかった。僕もmocaちゃんのことが好きだったから。
悲痛な想いに涙が溢れた。
最初のコメントを投稿しよう!