プロローグ

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プロローグ

 忘れるわけがないと思っていた。   ずっと君のことを想いながら生きていけると思っていた。  ずっとずっと、この街で。  君を。  愛していけるはずだったのに。  侵食されて。  君に関しての記憶が抜け落ちていって。  君のことを思い出せなくなる。  前のように想えなくなる。  目の前にいる君を見ても、何も思わなくなっていく。  それがただただ、怖かった。
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