ハルキとシイナの場合

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ハルキとシイナの場合

突然だけどシイちゃん?何か困ってることとか不満に思ってることとかないかな?何でも良いや、冴香ちゃんのご飯が時々固いとかでも… あたしはカメラ係を背後に従えて、ビーチの長椅子でビキニの水着姿で日光浴中なシイナちゃんに突撃インタビューを敢行していた 陽射しが完全に夏に変わったので、日焼け対策がいりそうだが、ハルちゃんとお揃いの薄手のベージュのパーカーを羽織って 因みにその隣にはハルちゃんがいるので、当然次のターゲットだ 「え?何か困ってることですか?うーん、ウチはちょっと思いつかないですね~?それに冴香さんの作ってくれるご飯ですけど、あれその日のおかずに合わせて水加減調整させてるって、パパが言ってましたよ?」 …まあ、予想通りの答えだ あのバカネコの弟子の中で一番の優等生キャラだもんな… それに…口には出さないけど、この子絶対にネコに惚れ込んでる! 理由?そんなのあるわけないでしょ、恋する乙女の直感に決まってるじゃない!…何よ、文句ある?女の子は幾つになっても乙女なんだよ! じゃ、じゃあハルちゃんはどう?何か困ってることとか不満に思ってること、ない? 「困ってるって程のじゃあないんすけど…」 よしきた!こういう答えがほしかったんだ、あたしは! で?何何? 「平和過ぎて平和ボケしちゃいそうっすねぇ…あたし達の今までの人生が丸ごと否定されてる気分っす」 …は?何を言い出すんだ、この子は? あたしの背後のカメラ係が聞えよがしな溜め息をつきやがった! 「前は週イチで24時間の訓練があったっすし、実弾演習もまあほぼ毎日あったわけっす」 …ええっと、ネコ?この子にどんな教育を施して来たのか?後でとっぷりと聞かせてもらうからそのつもりでね? あたしは合図のつもりでカメラ係の左足先をサンダルで軽く踏んでおいた んーー、っと二人揃って伸びをした瞬間、押さえつけてあるべき部分が「ブルルン」と揺れたのをあたしは見逃さなかった 冴香ちゃん以上にデカいわね… そう言えば冴香ちゃんのお友達のゆかりちゃんと泰子ちゃんも大概大きかったような バカネコの女の子の好みが垣間見えた瞬間…ん?じゃあ何で優花ちゃんと美優ちゃんが一緒にいるんだろ…? 詳しくはこのバカネコに聞くしかないか… 「あー、でもハルさん、こないだの秋さん達が温泉に行ってた時はノビノビされてませんでした?」 ふと思い出したらしいシイちゃんが言葉にした あたし達の留守中の出来事って言ったら…あの臨時ニュースにもなって、某国から謝罪のあった、あの件だよね? 背後のカメラ係がまたしても大きな溜め息をつきやがった 「そうそう!近頃МG42を撃ち放題の現場とかなかったっすからね!あれは…スカッとしたっす!でもそれならシイちゃんだってマクミランを10発も撃てたって喜んでたっすよね?」 …ねぇネコ?ちょっとあたしの聞き覚えのない単語が並んだから、詳しく教えてくれるかな? МG42?マクミラン?何か調味料のこと?
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