138人が本棚に入れています
本棚に追加
二人はまるで、子供の喧嘩みたいなことを大声で言い合っていた。そのため、騒ぎを聞きつけた招待客が集まってきた。
「えっと、二人ともいい加減にその辺に」
僕が留めてもいつまでも、生産性のない喧嘩を永遠に繰り広げる二人を見ていた。僕の中の何かプツンとキレてしまった。
「てめーら、いい加減にしろよ。いつまでも、ガキくさいことしてんじゃねーよ。いい大人がみっともない」
「――――はい。すみませんでした」
「ごめんなさい……」
僕が怒りに任せて言いたいことを言ったら、彼もアイラ様も顔を真っ青にして謝ってきた。そこで我に帰って僕は二人に謝っていた。
「えっと、言いすぎました。すみません」
「いえ、俺の方が悪かったです。アイラ、悪かった」
「いいえ、わたくしも大人気なかったですわ。謝りますわ」
そんな殊勝な態度をとっている二人を見て、僕は良かったと思っていた。なぜか、それからは二人含めパーティーに来ていた招待客が僕に対してよそよそしかった。
最初のコメントを投稿しよう!