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それと同時に僕は違うことに腹が立ってきていたから、僕は彼の方を見てニコリと笑って問いただすことにした。
「婚約のことなんで、黙っていたの」
「えっと、本当のことを言ったら来てくれないかと思って……それで」
「いけないことだって、分かってやったの?」
「はい、すみません」
なんだか若干、僕に対して怯えているように見えるのは気のせいかな? なんて思いつつ、そんな彼が可愛くて僕は思いっきり抱きついた。
「もう怒ってないよ。ただ、言って欲しかっただけ」
「そうか……すまない」
「もういいよ。でもこれからは、お互いに隠し事は無しで」
「ああ、もちろんだ」
それからは控え室に隣接されている、ベッドルームに足を運んだ。彼の体温の温もりを感じていた。
これからどんな困難が立ちはだかっても、二人でなら乗り越えていけると信じることができた。
魔法も大事だけど、今はウォルターのためや自分のためや人々のために頑張りたいと誓う。
これからも、二人で楽しい時も悲しい時も手に手を取り合って生きていこうと心の底から思えた。
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