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「霧の森公園、駐輪場」 こんな所に公園があっただろうかと思ったが、もしかしたら由夢が気に入るかもしれない。 侑真は仕事が終わったら出かけたらいいと言ったが、この時間から行けるとしてもショッピングセンターをぶらぶらするか、カフェでお茶をするぐらいしかない。 別に出かけたい気分だった訳でもないので公園に寄り道してみよう。 駐輪場の隣には門がある。 「この先 霧の森公園 野生の動物が出ないように扉を閉めています 開放厳禁」 その門を開けて中に入ると数段高くなった歩道があり、その脇には色とりどりの花が咲き誇っている。 その道を歩いていると上の方に展望台のようなものが見える。 あそこからはどんな景色が見られるんだろう。そんな好奇心が湧いてきた。 目の前には公園内のマップがあり、ここから先は最短距離で行ける階段と、迂回にはなるがなだらかな道の2種類が何度か交差しながら頂上に行けるという案内だった。 それならば最短距離で行ける階段を上るが思っていたよりも辛い。 半分ぐらい上った所で呼吸が途切れ途切れになり、目線は足元を必死に見ているだけだった。 ようやく階段が終わり、顔を上げるといつの間にか周囲は霧に囲まれていた。 薄っすらと看板がある事が分かり、近づくとここが最初の交差地点のようだ。 「これでやっと第一交差地点か・・・意外と辛いかも」
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