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梅雨特有のジメジメした空気のせいか体が重く感じられる。 1人で走らせる自転車は軽快に水溜まりを避けながら走っていくが、いつものルートを走っている途中で今日は由夢のお迎えに行かなくてよかった事を思い出した。 「明日の由夢のお迎えは俺が行くから。仕事が終わったら気晴らしに出かけてきていいよ」 そう言って不機嫌な表情をした侑真は由夢と一緒に寝室に入っていった。 仕事と家事に追われていたせいか余裕がなくなり、些細な事で由夢に怒ってしまった。 「そんなに怒らなくてもいいじゃないか」 その一言で何かが切れた。 「あなたは何も変わらずにこの生活が出来ていいよね。私は妊娠の為にいろいろと我慢して、産後は子育てと仕事と家事に追われる生活になっているの。その大変さが分かる?」 「俺だって家事も子育ても手伝っているじゃないか」 「手伝っているって何? 由夢はあなたの子供でしょ? それなのにそれをほとんど私がやっているじゃない」 「料理や掃除のやり方に毎回文句言われていたら何も出来ないよ。由夢の事だって余計な事をしないでって言われるし。どうしろって言うのさ」 侑真は料理が苦手だ。 鶏モモ肉を焼いただけのチキンステーキと焼き魚が用意された日 特売日でもないのに買ってきたお刺身を由夢は食べる事が出来ないので別で作らなければいけなくなった日
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