夕暮れの丘で待つ君へ。

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夕暮れの丘で待つ君へ。

「え、なにこれ?」 私、篠田うり(しのだうり)が、 高校2年生になったとある日の放課後。 家に帰ろうと下駄箱を覗いたとき。 〝また手紙〟が入っていた。 手紙というよりも、 付箋紙みたいなものだけど。 (果たして、この手紙は誰からだろう......?) そう思って、首を傾げていると。 「おー!どれどれ? [夕暮れの丘で待つ君へ。]かぁ」 そんな声がして、 覗き込むように見てくる人物が1人。 「わっ!瑛海ちゃん!」 視線に驚いて名前を呼べば............ 「もう、1ヶ月かぁ。 毎日毎日、入れてる方が凄いわ」 首をこくこくと縦に何度も振って。 感心している様子の親友、 梅田瑛海(うめだひでみ)ちゃん。 小学校の時からの幼なじみで、 可愛くって、頭も良くて自慢の親友。
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