夕暮れの丘で待つ君へ。

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「..................って、あれ?」 手紙のことで頭いっぱいだったのに。 「ん?どしたの?うり?」 〝夕暮れ〟を見て、分かった気がした............ 「...............手紙の差出人、」 「え!うそ!?まじ!?」 「ぅ、うん。まだ半信半疑だけど.........、」 〝夕暮れオタク〟なんて。 理解されないし、 バカにされることも多いのに。 昔から、バカにしない人が1人だけいる。 バカにされないのが嬉しくって。 一緒にいるのが、心地よくって、 それで、誰よりも大好きで、大切な人。 「.........瑛海ちゃん、私、行ってくる!」 「うん?いってらっしゃい?」 夕暮れのお陰で、 手紙の差出人に気付けたような気がして。 気づけば、瑛海ちゃんに言い残して、 ──────走り出していた。
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