化粧

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化粧

深夜0時 鏡の前に座り化粧をする 昼間の私を捨て去り 夜の私へと変わる為に 昼間の私は大人しく地味で控えめ それが本当の私かなんて自分でも分からない だけどその私を嫌う自分がいる だから深夜0時に化粧をして 派手に艶やかに変身する 化粧をしていく顔を鏡で見ていると 「もう一人の私」 が少しずつ顔を出す 昼間は外に出ず家に引きこもり 深夜の時間を迎えるのを待つ 太陽が沈み 周りが闇に包まれていく 化粧をして派手な服を着て 夜の街へと向かう 皆が振り向く 私に声を掛け 寄ってくる雄達 そんな雄達を軽くいなし 私は一人BARでカクテルを呑む 化粧 昼間の私 深夜の私 どっちが本当の自分かなんて分からない 多分… どっちも本当の私 体は一つ だけど心は二つ 違う… もっと沢山の私がいる 化粧一つあれば 私はどんな自分にだってなれる それは本当は弱く小さな子供のままの傷ついた自分を守る為… そんな事も忘れる位 私は沢山の人格を作り過ぎた そうじゃないと 生きていけなかったから… 化粧をした私 変わった私 本当の私を愛してくれる人を求め 今日も化粧をして 夜の街を彷徨う 化粧した私なんて偽物かもしれない それを見破って 傷ついた小さな子供の私を抱きしめてもらいたい そんな人… それはきっと私が初めて愛した「あなた」かもしれない
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