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 法的な裁きの前に、世論の裁きを受けたスタークス親子は、追い出されるように町を出て行った。そして町はまた穏やかな日常に戻って行った。僕の気持ちを置き去りにして。 「転入そうそうキャンパスの七不思議を解き明かしたリブラ・バートンくん?」 「先輩!」  頭上から聞こえた声に、屋上のベンチで寝ていた僕は跳ね起きた。目の前には赤褐色の肌の女性が立っていた。 「驚かせてごめんなさい。君が姉を見つけてくれたリブラくんよね。どうもありがとう」 「姉?」 「そう。マロンは私の三つ上の姉なの。私と違って成績も良くて、ここに通っていたのよ。噂には聞いていたけど、君が見つけてくれたんだ」  目を潤める女性に、僕はどんな顔をしていいか分からずに戸惑っていた。 「あ、私ね。今度ここに赴任してきたベイカー・クリフト。君のスクールカウンセラーよ」  僕は不思議な縁を感じた。まるで知らない力に導かれたような。でも僕は不思議なんて信じない。 「ベイカー先生は知ってますか? この学校に一つだけある不思議を。月夜に屋上に忍び込むと、綺麗な生徒会長と出会えるって話です」 〈Fin〉
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