B班(仮)

6/6
前へ
/6ページ
次へ
次の日、 アイルさんのニュースが気になっていた私は、 出社して来たミズさんを見かけると、 急いで駆け寄った。 「おはようございます。 あの…アイルさんのニュース見ま…」 「おはようー。 深追いしないでって言ったよねー」 ミズさんは笑顔でそう言うと、 会議室に向かって走っていってしまった。 残された私は、少し震えていた。 『ミズさん…?』 いつもと同じほわほわした笑顔だったのに、 何かが違った。 私は、自分の腹のあたりから頭の先に向かって、 鳥肌が駆け抜けるような、ぞわぞわしたものを感じていた。 まもなく、GOTTANの派遣契約期間が満了する。 もうここを辞めよう。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加