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「‥そっか。あ、鼻赤くなってるよ」
何か察してくれたのか、沖田さんはくすくす笑ってそれ以上は何も言わないでくれた。
「そういえば君が起きたら連れて来いって土方さんに言われてたっけ。立てる?」
「はい。っうわ!?」
「おっと」
頷いて立ち上がろうとした瞬間、がくんと腰が抜けて倒れかける。
でも沖田さんが咄嗟に支えてくれたお陰で倒れずにすんだ。
「大丈夫?」
「は、はい。でも、あの、腰が抜けました」
「ぷっ」
「なんで笑うんです!?」
吹き出した沖田さんに吠えかかると、不意に身体がひょいっと持ち上がった。
いわゆる“お姫様だっこ”の状態。
「うわぁ!?」
「暴れたら落ちるよ?近藤さんの部屋に着くまで大人しくしててね」
私の顔の近くには沖田さんの顔。
かぁっと顔が熱くなる。
男の人とここまで近づいたことがないから内心、さっき以上に違う意味でパニック状態。
「はいぃ‥」
「ん、いいこだね」
あの、気絶してもいいですか?
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