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?「タクト様、タクト様。起きてください、時間です。」
「え、何誰?ここどこどうしたの!?」
気を失っていたようだ、意識が覚醒する前に女性の声が聞こえ飛び起きて素っ頓狂なことが思わず口からこぼれた。
ふと周りを見渡す。赤いじゅうたん、大理石の壁、豪華な天蓋付きベッド・・・良いところのお城にありそうな寝室、っていうのが第一印象だった。
?「初めまして、タクト様。私、タクト様の御側役に仕えさせてもらいましたアラン=メイです。気軽にアランとお呼びください♪」
「あ、はい。アラン?」
アラン「はいご主人様♪」
・・・僕の目の前で話しかけてきた女性は、褐色肌がとても目立つ露出度高めのメイド服っぽい服装の美女でした。
僕より身長あるの気になったけど、それ以外はうん。胸に目は行くがそれはおいといて、普通にカワイイ。
アラン「ご主人様?」
「・・・さっき、僕のことタクト様って呼んでなかった?」
アラン「・・・どちらがイイでしょう?」
ナンデボクニソンナコトヲキクノデスカ?
・・・はぁ、コレが異世界の文化なのか?
ゼウス『そうじゃ』
「うわあああああああああああああああああああああ!
急に出てくるな、びっくりしたわ!」
ゼウス『言ったろワシは常にお前のそばにいると。さて、そんなことよりお主に初めての業務じゃぞ?』
アラン「はい、えっと・・・」
「タクトにしてください、ご主人様なんて歯がゆい・・・」
アラン「はい、ご主人・・・タクト様♪」
「・・・そう呼びたいんだね。」
アラン「いいえ、言い間違えただけです。それよりさっそく仕事ですわ。」
ぐいぐい来るなぁ~
それにしても神様が普通にいるのに何も気にしてないんだな。
ゼウス『運命の傀儡師と触れ合うものはこの世界の秘密を知る者。
神様と常にコンタクトの取れる唯一の存在故当然じゃろ?』
・・・はい、もうツッコみません、心読はゼウスの十八番ですね。
アラン「えぇっと、あちらの悪徳借金業者の横行をどうにかしてくださいませ。」
「・・・はぁ、さっそくですか。」
さっきみたく、目の前に突然モニターが現れ人相からして悪人漂う何者かがどこかへ向かおうとしているところが映る。
「ゼウス、この人本当に悪人なの?」
ゼウス『何故ワシに聞く?』
「見た目通りじゃないパターンとかあるのかなって・・・」
ゼウス『アランがそう言っているのだから信じてあげるのが筋じゃろ?』
「じゃあそれでいいのね?」
ゼウス『あぁ。』
いや、僕この人全く知らないから、本当に悪い人かどうかなんて・・・ねぇ?
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