私と彼とランドセル

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今日の買い物も実はそれの準備だたんだけれど…… 手に持っている材料を見下ろしながら、 「……なんか疲れた」 大きく溜息を吐き出したのだった。 明日はバレンタインデー。 **** バレンタインデー当日。 私は、ナンパはされたのは昨日が初めてだったが、チョコレートを渡したい相手が居る。 御堂君の事を思い浮かべると胸が温かくなる。胸が締め付けられる。心拍数が落ち着かなくなる……が、御堂という言葉に反応してしまう、 クラスは違うが学校で1番人気がある同学年の……み・ど・う? 「いや。まさかね、うん」 私は自分に言い聞かせる。 「何を1人でブツブツと言っているのよ」 親友が心配して声をかけてきてくれた。 「な、んでもないよっ」 私は頭をよぎった昨日の出来事を思考から追い出した。 ……それでも結局、私はチョコレートも渡せなくなった放課後の帰り道の公園で、偶然御堂君が1人になっている所に居合わせた。 ベンチに座っている彼はどこか哀愁が漂っている気がする。きっと今日は疲れたのだろう。 がんばれ自分。私は意を決して御堂君に話しかけた。 「あの……御堂君?」 「――なに?」
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