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同学年の気が強く力が強く自分の意見を通して勝ち取った姫役の女子よりも、ワンピースを着ていた柚葉の方がお姫様に相応しいとさえ思った。
父親が王子様の格好をしている俺と、ワンピースを着ている柚葉と2人だけの写真を撮ってくれ、今でも宝物だ。
後々後悔しないように成長してからの俺は、カラーコピーをとったり、データを複製するなどをしたことは、また別の機会に話そう。
――いつだって俺のお姫様は柚葉ではであり、俺は柚葉の騎士であり王子様でありたいんだ。
ほらよくあるだろう。
幼馴染同士が結ばれる話。
赤い糸が小指同士に結ばれるという話を。
小さい頃に親に言われた言葉でもあるこの言葉をしっかりと胸に刻んだ俺はすくすくと成長していった。
親同士がノリノリでそう話をしているのを聞いていた俺は、小さな手を握りしめ、使命感に燃えた。
柚葉よりも僅かに早く生まれたのもその為だろう。
俺は柚葉を護る運命の為に生まれてきたんだ。
太っていた時期もある柚葉だがそれはそれでとても愛らしい存在だった。
俺の世界は柚葉を中心に回っている。
それについて不満はなにひとつとしてない。
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