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「モンキーイーツ」
裕尾十造
「なんかお腹が減ったなぁ」
最近日本猿が絶滅しかけている。今日もテレビでニュースで特集を組んでやっているのを横目で見つつ、私は毛糸を使いかぎ針で編みながら空腹を訴えてきている自分のお腹をさすった。
「でも外に出るのは面倒だなぁ」
外は雨が降っていて時刻は21時を過ぎようとしている。寒いしこんな時間に出かけるのは物騒で怖い。
「こんな時に限って家になんにも食料がないし……」
キッチンを見ても空っぽだった。
「昨日携帯電話ショップに行った帰りにスーパかコンビニに寄ってくればうよかったなぁ」 さっきから空腹を訴えているお腹に我ながら昨日の行動を振り返って反省する。昨日は今日は早く寝るから食料は必要ないと思ったんだ。明日買えばいいやって。
「……でも、こんなにもお腹がすいていたら眠れないよ」
寝る為に布団をかぶったがいいが、グゥとなり続けるお腹に私はガバッと起き上がった。
「スマホ。スマホ……あった」
私はテーブルの上に置いておいた充電中のスマホを手に取って電源を落としていたが起動させた。
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