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 びっくりして飛び退くように身体を離し、俺の両肩をつかむ清文。我ながら話の順番がめちゃくちゃだ。  俺は泣きそうになってるのと寒さのせいで出てくる鼻水をすすり上げ、清文に笑ってみせた。ニカッと笑う森部長の顔を思い浮かべながら。 「ごめん、落ち着いてちゃんと話すわ」 「うん、着替えてきなよ。あったかいウーロン茶でも淹れるね」  ありがと、と応え、俺はベッドルームで着替えてリビングに行った。俺の座る場所を空けて、ソファに座っている清文の後ろ姿。近づいていくと、テーブルの上にはウーロン茶が入ったお揃いのマグカップが二つ。 「ねえ、会社辞めるってどういうこと?」  俺が隣に座るなり、清文が心配そうに迫ってくる。 「うん、ちょっとこれ見て」  俺はスマホをいじって、鶴松から届いた「採用内定のご連絡」というメールを開き、清文に見せた。 「……えっ……?」
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